スパイスは中国や韓国、インドといったアジア様々な国で古くから活用され続けており、シルクロード、さらに海路が開けて以降、ヨーロッパははじめとして世界各国に広がり、今では私たちの日本にも親しみある存在とまでになりました。
中華料理は日本人に最も親しみある外国料理と言えるほどフレンドリーで、ご家庭でも飲食店でも美味しくいただくことができます。
そんな中国料理とスパイスの歴史は非常に古く、イメージされるのが辛いスパイスでしょう。
元々は食べ物を長持ちさせたり、臭みを誤魔化すために辛い香辛料がふんだんに利用され、それが辛い中国料理のはじまりとなったと伝えられています。
中国や韓国、インドのスパイス事情と歴史について
代表的な中国スパイスとしては、朝天辣椒です。
特に辛い中国の四川料理が有名な四川省特産の唐辛子で、強い辛味と食欲増進する風味と味わいを持っています。
山椒の実を乾燥させた花椒も中国料理独自の味わいを出すスパイスで、唐辛子のような辛さとは違う独自の辛味を持っており、麻婆豆腐に欠かせません。
その他、星型の可愛い八角は肉の臭みを取り柔らかくしたり、桂皮はシナモンとも呼ばれ甘い点心やお茶に使われています。
海外旅行が容易で日本と非常に近いということで、韓国料理も私たちと身近な存在で、とにかく辛い、という唐辛子イメージが強いでしょう。
そうして、唐辛子を原料としてもち米、味噌麹で作ったコチュジャンは韓国の味です。
甘辛いコチュジャンが日本では定番ですが、本国では古くから辛さが強いものが一般家庭で作られ続けています。
目的はやはり、食べ物の日持ちや臭みとりで、昔は食物が今より貴重だったため、唐辛子は人間の生活を支える重要な存在だったのです。
唐辛子そのものも大量に使った、とにかく大辛料理も有名ですが、唐辛子の原産国はアメリカ大陸で、韓国に伝わったのは比較的近代になってからです。
唐辛子が伝わる以前は山椒の実が活用されていました。
インドはアジアが誇るスパイス大国で、カレーの国としても有名です。
代表的なスパイスをあげると、ウコンとも呼ばれカレー独自の色を生み出すターメリックをはじめ、コリアンダー、ローリエ、クミン、ブラックペッパー、サフラン、ナツメグ、ニンニク、ショウガ、クローブ、シナモンなど、きりがないほど存在します。
カレーはそもそも、山ほどあるスパイスを各自家庭が独自にブレンドした家庭料理がはじまりで、そのため調合法は無限に等しいと言われています。
古くからインド国民食としてスパイスは欠かせず、ヨーロッパに輸出するなど、国を支える重要な生産アイテムでもありました。
カレーは辛いということで唐辛子も活用されていますが、インドにおける唐辛子活用は16世紀以降の近代です。
アメリカ大陸からヨーロッパへ、そうしてインドへと持ち込まれ、カレーのスパイスとして加えられていきました。
カレーは伝統的でありながらも、時代に合わせて変化してきた国民食なのです。
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